キャラクター

リュッカ・ユーリエヴナ・ヴィノクール

「ふっははは!これを見るぞよ、おじいちゃん!やはりワラワの言ったとおり、ドラウプニール様は生きておったぞよ!ふわ〜っはっはっはっは!」
 ある朝、魔界ニザフィヨルにまで飛んできた一枚のビラを握りしめ、リュッカは一人、おおはしゃぎ。大昔に行方知らずとなっていたフィアンセの無事を知り、悪魔であることも忘れて天にも昇る心地なのでした。
「我が孫よ、ではさっそく行くのじゃな?…ドラウプニールを助け、今度こそ地上を滅ぼすのじゃなっ!?」
 同様に歓天喜地である様子の祖父へ微笑み、リュッカは鷹揚に頷きました。一万年と二千年前から愛してるドラウプニールの姿を思えば、士気は弥が上にも高まります。と、同時にリュッカは、持って行くお弁当はどうすべきか考えました。すると、おにぎりとサンドイッチのどっちが良いか気になり始め、何となくサンドイッチのほうがいいけれど、そうすると作るのが面倒だな〜、などとまで思うのでした。
「ほれ、どうするのじゃリュッカ!」
「どうもこうも、途中のコンビニで買えばいいぞよ!」
「は?」
 とたんに目をぱちくりさせる祖父を尻目に、リュッカは足早に玉座の間を後にします。なにはともあれ目指すはエイヘムランド。過去に魔族を地底へ追いやった憎き人間どもへ仕返しをしてやるのです。
「クックック。見ておれ人間ども。これがワラワとドラウプニール様の、初の共同作業ぞよ〜〜っ!」



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